短編匿名読了 2分
お盆の終わり頃
とあるメーカーの下請け会社で、 トイレとかユニットバスとかの修理をしている。 お盆の終わり頃、 とある家のトイレを修理するために訪問した。 すぐに修理は出来そうで安心して、 トイレドアを開けたまま作業してた。 すると後ろから 「裏口も見てください」 と声をかけられた。 年配の夫婦だけかと思っていたが、 ハタチくらいの女の子が カーキ色のカッパを着てずぶ濡れで立っていた。 しかも片手には食べかけたおにぎり。 「あ、はい。裏口…ッスか?」 娘さんかと思い 「雨降ってきたんですね」 と言うと、 女の子はコク、 と頷き2階に上がって行った。 修理が終わり奥さんに 「治りました。 あの裏口も見てって娘さんに聞きましたけど」 と言ったら、 奥さんに 「娘?…」 と聞き返された。 「はい、カッパ着ておにぎり…」 と言いかけて ふと居間の横の和室を見ると、 仏壇横に女の子の遺影がかかっていた。 仏壇には、 おにぎりと卵焼きが置かれていた。 結局奥さんと裏口を開けて確認すると、 花壇の辺りにブチの猫が倒れていた。 奥さんが旦那さんにその話をすると、 「すみません、お盆ですから」 とだけ言われた。 昨日数年ぶりにその家に行くと(点検) ブチはその家で飼われていた。
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